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労務派遣について

2019-01-25/ 最新法令速報/ 瀋博文

一、労務派遣の定義

労務派遣とは、労務派遣単位が実際に雇用する単位の需要に基づき、当該単位との間に労働関係を有する従業員を、実際に雇用する単位に派遣して勤務させることを指し、実際に雇用する単位が労務派遣単位に対し関係費用を支払う雇用形態です。労務派遣単位と派遣される従業員との間には、労働関係が存在するので、労務派遣単位は、法により、当該従業員に対し、関連する義務を履行する必要があります。実際に雇用する単位と派遣される従業員との間には、労働関係が存在しません。労務派遣は、管理手続を簡素化し、労働紛争が発生する可能性を引き下げ、リスク及び責任を分散させ、コストを引き下げる等の点で有利であり、中国においては、国有企業、政府機関、事業単位及び外商投資企業等によって、過去にも多用されてきた雇用形態です。

二、労務派遣の利用制限

労務派遣は、前述のとおり、様々な点で有利な雇用形態ですが、その一方で、法により、以下のような制限が設けられています。

1、中国の雇用政策上、労働契約に基づき雇用する形態が基本的な雇用形態であり、労務派遣により雇用する形態は、それを補充する雇用形態です(「労働契約法」第66条)。

2、労務派遣により雇用する従業員数については、実際に雇用する単位が労働契約に基づき雇用する従業員数及び労務派遣により雇用する従業員数の総和の10%を超えてはなりません(「労務派遣暫定施行規定」第4条)。

3、労務派遣により雇用される従業員は、臨時的で、補助的で、又は代替的な職位にのみ就くことができます。

尚、外国企業及び外国金融機構の中国駐在代表機構等が労務派遣により従業員を雇用する場合、並びに船員を雇用する単位が労務派遣により国際遠洋船員を雇用する場合には、上記2、及び3、による制限を受けません(「労務派遣暫定施行規定」第25条)。

三、「三性」職位

1、「三性」職位の定義

「三性」職位とは、臨時的職位、補助的職位及び代替的職位を指します。それぞれの定義は、関連する法律に基づき、以下のとおりとなっています。

①臨時的職位:在職期間が6か月を超えない職位

②補助的職位:主営業務に従事する職位のために役務を提供する職位

③代替的職位:実際に雇用する単位の従業員が学習、休暇等の原因により勤務することができない期間においてその他の従業員が代替して就くことのできる職位

2、補助的職位の確定

上記②の補助的職位の定義に基づき、企業が労務派遣により雇用する従業員をもって労働契約により雇用する従業員に代替することはできないところ、当該補助的職位の性質は、業界によって差異が大きく、様々な業界を全てカバーする一般的な規定を定めるのが困難であるため、「労務派遣暫定施行規定」においては、如何なる職位をもって補助的職位とするのかを決定する権利が実際に雇用する単位に委ねられています。但し、実際に雇用する単位は、法により、相応する民主的手続を履行する必要があります。即ち、実際に雇用する単位は、労務派遣により雇用する従業員が就く補助的職位を決定する場合には、従業員代表大会における討論又は全従業員による討論を経て、方案及び意見を提出し、労働組合又は従業員代表との間で平等に協議して確定し、かつ、当該単位内において公示しなければなりません(「労務派遣暫定施行規定」第3条)。

四、法的責任及び是正方法

1、法的責任

実際に雇用する単位は、「労務派遣暫定施行規定」(2014年3月1日施行)が施行される前から労務派遣により雇用していた従業員の数を、「労務派遣暫定施行規定」所定の比率に適合するように引き下げなければならず、それまでは、新たに労務派遣により従業員を雇用してはなりません(「労務派遣暫定施行規定」第28条)。また、実際に雇用する単位が法定の比率を超えて労務派遣により従業員を雇用した場合には、労働行政部門によって、期間を限って是正を命じられます。期間を徒過して是正しない場合には、従業員1人あたり、5000元以上10000元以下の罰金が科されることになります。実際に雇用する単位が労務派遣により雇用した従業員に対し損害を与えた場合には、当該単位及び労務派遣単位が連帯賠償責任を負うことになります(「労働契約法」第66条、第92条)。

2、是正方法

実務上、労務派遣により雇用する従業員の比率を引き下げるためには、以下の方法が考えられます。

①労務派遣により雇用していた従業員と労働契約を締結し、正式な従業員とする。

②実際に雇用する単位が業務外注等の方法により、労務派遣により雇用する従業員を減らす。


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