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懲罰的賠償について

2019-01-25/ 最新法令速報/ 金英蘭 華珊

懲罰的賠償とは、被害者の実際の損失を上回る賠償金を支払うよう行為者が要求される責任制度を指します。「消費者権益保護法」等の関連する法律法規に基づき、懲罰的賠償の対象となる行為には、主に、「消費者権益保護法」第55条第1項所定の詐欺並びに「権利侵害責任法」第47条及び「消費者権益保護法」第55条第2項所定の、製品に欠陥があることを明らかに知りながら製品の生産·販売を行う行為が含まれます。

一、詐欺に適用される懲罰的賠償について

「消費者権益保護法」第55条第1項の規定に基づき、経営者が提供する商品又はサービスに詐欺行為がある場合には、経営者は、消費者に対し、消費者が購入した商品の代金又は受けたサービスの費用を返還するほか、更に、消費者が購入した商品の代金又は受けたサービスの費用の3倍を賠償しなければなりません。消費者がかかる懲罰的賠償を主張することができるか否かについては、経営者の行為が詐欺を構成するか否かに基づき分析する必要があります。

詐欺の認定について、最高人民法院の「『中華人民共和国民法通則』の執行の徹底に係る若干の問題に関する意見(試行)」第68条の規定に基づき、以下の4つの要件が満たされれば、詐欺が構成されることになります。

①詐欺行為者に詐欺の故意があること。

②詐欺行為者が詐欺行為を実施したこと。

③詐欺被害者が詐欺行為に起因して錯誤のある意思表示をしたこと。

④詐欺被害者の錯誤のある意思表示と詐欺行為者の詐欺行為との間に因果関係があること。

詐欺行為について、「消費者権益侵害行為処罰弁法」第5、6及び13条等の関連規定においては、以下のとおり定められています。

(1)販売する商品又は提供するサービスが人身及び財産の安全を保障する要求に適合しないこと。

(2)失効し、又は変質した商品を販売すること。

(3)産地を偽造し、他者の工場名、工場住所を偽造し、若しくは冒用し、又は生産日を改ざんした商品を販売すること。

(4)認証標識等の品質標識を偽造し、又は冒用した商品を販売すること。

(5)販売する商品又は提供するサービスが他者の登録商標専用権を侵害すること。

(6)著名商品特有の名称、包装、デザインを偽造し、又は冒用した商品を販売すること。

(7)販売する商品について、雑物若しくは偽物を混ぜ、模倣品を正規品と偽り、不良品を良品と偽り、又は不合格商品を合格商品と偽ること。

(8)淘汰·販売停止を国が明確に命令した商品を販売すること。

(9)商品又はサービスを提供する過程において、不合格の計量器具を故意に使用し、又は計量器具の正確性を破壊すること。

(10)消費者代金又は費用を騙取するため、商品又はサービスを提供せず、又は約定どおりに提供しないこと。

(11)虚偽であり、又は誤解を招く宣伝等をすること。

前述のとおり、詐欺を構成するか否かについては、詐欺を構成する要件に基づき分析する必要があります。ただ詐欺行為があったという事実のみでは、詐欺を構成しません。ただ、経営者に上記詐欺行為が確実にあったことを消費者が証明することができる場合には、司法の実務上、法院は、挙証責任の倒置により、当該行為を実施したことが消費者を騙し、誤導するためのものではない旨を挙証して証明するよう、経営者に対し要求する可能性があります。それに対し、経営者が証明することができなければ、経営者に詐欺の故意があると認定され、ひいては詐欺を構成すると認定されることになります。それは、消費者の挙証責任を軽減し、経営者の法的リスクを増すものです。

尚、模造品であると知りながらそれを購入した者が詐欺を理由として懲罰的賠償を要求することができるか否かについては、なお論争があります。司法の実務上、現在のところ、「消費者権益保護法」第2条に基づき、「消費者権益保護法」によって保護されるのは、生活消費を目的とした消費者のみであり、生産経営又は利益獲得のために商品を購入する場合には、「消費者権益保護法」による保護を受けないと法院が認めることが多くなっています。「生活消費のため」であるのか否かについては、購入する商品の性質、用途及び数量等、日常の経験法則に基づき判断する必要があります。明らかに通常と異なり、生活消費のための購入行為ではない場合において、行為の合理性を挙証により証明することができないまま懲罰的賠償を主張しても、司法上の支持を得るのは困難であると思われます。

二、商品に欠陥があることを明らかに知っていた場合における懲罰的賠償について

「消費者権益保護法」第55条第2項等の関連規定に基づき、商品に欠陥があることを経営者が明らかに知りながらなお消費者に対し提供し、それによって、消費者その他の被害者が死亡し、又はその健康が著しく損なわれた場合には、被害者は、人身及び精神上の損失を賠償するよう経営者に要求する権利を有するほか、被った損失の2倍以下の懲罰的賠償を要求する権利を有します。「商品に欠陥があること」を証明することは、そもそも難易度が高いところ、商品に欠陥があることを生産者及び販売者が明らかに知りながら生産及び販売をする行為について、被害者は、商品に欠陥があることを生産者及び販売者が主観として明らかに知っていたことを挙証により証明する必要があります。それは、難易度が更に高いものです。よって、かかる事由において、懲罰的賠償を主張することは、困難であると思われます。

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